ロシアへ日本の産業機械を! ‐景気回復が追い風に‐【番組レビュー】

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8月23日放送分のJETRO「世界は今」では、経済復調の兆しを見せるロシアでの、日本のビジネスチャンスについて紹介されました。

ロシアは約2年の間景気が低迷したままでしたが、生命線である石油や天然ガスの価格が下げ止まり、ここにきて回復への期待が高まってきています。在ロシア欧州ビジネス協会による2017年自動車販売予測は148万台と前年比4%増、経済回復の際真っ先に反応する商業用トラックの生産台数は去年の同時期に比べ2、3割ほどの勢いで回復しています。

導入が進む日本製産業機械

鉄鋼業が盛んな都市エカテリンブルクにて、ロシア大手の建材販売会社と三井物産の合弁会社による建設資材の生産量は増加。新工場設立にあたり日本の生産体制を採用、つまり日本式工場マネージメントを導入したことも生産効率アップに寄与しているようでした。

また、あるインフラ用パイプ製造会社は、生産ラインの設備をドイツから日本の中田製作所のものに変えたところ、より効率的になり生産量が増えたと述べています。

従来は外径が違うパイプごとに金型が必要でしたが、日本製の機械導入により金型1つで済むようになり、交換の手間や時間、労働者の負担がなくなるという効果が表れました。加えて、他工場の機械も同じく入れ替える予定となっているようです。すでに中田製作所のロシアへの納入実績は3件、進行中の案件は2件と、一定の成果が上がっています。

7月に開かれたロシアの産業総合博覧会「INNOPROM2017」では日本がパートナー国となり、全体で20カ国から600以上の企業・団体が参加。景気の動向から生産工場をつくるには良いタイミングだと判断したロシア企業の方は、品質を向上させるための設備投資に意欲を燃やしている様子でした。先に述べた中田製作所の方も、仕事につながる数社と知り合えたと博覧会を振り返って述べています。

価格だけでなく、性能や効率など全体を考慮した産業機械の導入を検討するロシア企業が増えていることは、高価格ゆえこれまで敬遠されていた日本製産業機械の需要を増やしてくれるかもしれません。

ロシア産業と日本の関係

では、改めてロシア全体を見た場合、どの産業が主要な位置にいるのでしょうか。

外務省の国別基礎データによると、ロシアの主要産業は石油や天然ガス、石炭、金、ダイヤモンドなどの鉱業、そして鉄鋼業、機械工業、化学工業、繊維工業となっています。こういった産業の設備投資には、より大きなチャンスがあるかもしれません。

ただ、貿易において、日本は大きなシェアを占めていません。日本貿易会の資料では、2015年のロシアの輸出入総額における日本のシェアは、輸出が約4.2%、輸入が約3.7%。日本からの輸出は自動車が約48%、ほか自動車の部品が約8.4%、ゴム製品が約6%、建設用・鉱山用機械が3.3%となっています。

とはいえ、すでにロシアと関わっている企業は、今後の伸び代に期待しています。JETROの2016年度ロシア進出日系企業実態調査では、営業利益で黒字を見込む企業が6割以上、事業拡大の方向で動いている企業も過半数を超えており、その市場の成長性や潜在力の高さは一定の評価を得ています。

こちらは出資比率が一定以上の現地法人などがある企業の状態に対する調査で、製造業19社、非製造業64社が回答。従業員規模としては、300人以下の企業が回答企業の8割を超えています。

今後の展開予想を踏まえると、動画で紹介されていた日本企業のような、数ある主要産業で需要が見込める設備投資への参画には、新たなビジネスチャンスを生む可能性があるといえます。

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